5月31日に、宝塚歌劇月組公演『All for One~ダルタニアンと太陽王~』の制作発表会が行われました。
作品は、デュマの『三銃士』をもとに、新たな発想で鬼才・小池修一郎が書き下ろすダルタニアンと三銃士の冒険浪漫活劇。
今年正月、トップお披露目公演『グランドホテル』を大成功におさめた珠城りょう率いる月組が、夏休みシーズンに心躍る活劇を繰り広げます。
会見では小池さんから
「珠城りょうはもともと真面目な人なので、死ぬ役や、重たい責任を果たす役が多かった。新しい体制になって2作目なので、のびのび出来るものがいいかな、三銃士をベースにしたら面白くなるかな、と」
「17世紀、ルイ14世が20歳くらいになる頃、親政をはじめる頃に時代を設定。史実とそうではない部分を織り交ぜます」
「"トンデモ三銃士"と言われるかも(笑)」
「デュマの『三銃士』の話は本当はルイ13世の時なのですが、14世だと20年後くらい。なので、(銃士たちには)20歳くらい若返ってもらう。(デュマ作の話と違い)ダルタニアンは、もう銃士隊の中で一番の使い手になっている。要するに、よく知られている『三銃士』の物語の後、という設定。ダルタニアンがルイ14世に剣を教えるのですが、なかなか上手くいかず、そこから色々なことが起こっていく」
「大劇場公演は夏休み時期でもありますので、娯楽性、エンタテインメント性の高い作品に。多くの世代の方に楽しんでもらえるように」
...等々、気になるワードがポロポロと飛び出しました!
そして演じるのは珠城りょう率いる月組のメンバー。
メインキャストの7名は、この日の会見で素敵なパフォーマンスを見せてくれました。
ダルタニアン=珠城りょう
「個人的に『三銃士』のお話が大好き。ダルタニアンをやらせていただけるとのこと、すごくワクワクしています。夏なので爽快感のある、パワフルな舞台をお届けしたい」とのこと。
ルイ14世=愛希れいか
「小池先生の『エクスカリバー』を観て宝塚に入りたいと思いました。また小池先生の作品に出られて嬉しい。夢と希望、そして観終わったあとにもワクワクしていただけるような舞台が出来たら」
ちなみに、ルイ14世といえば「鉄仮面」の物語でも知られていますが、小池さん曰く「鉄仮面と同じようなシチュエーションのプロットもあります。ただそれが、愛希れいかが一人二役をやるのかどうか...というのは今の段階では伏せておきます(笑)。...まぁネタバレといいますか、それはもう、みなさんいろいろとご想像なさってるでしょうし、それはかなり合ってると思います(笑)」との情報もチラリ。
アラミス=美弥るりか
アラミスは世紀の色男、と紹介された美弥さん。
「"世紀"がつくと、とんでもない色男なんだなということでよろしいでしょうか(笑)。今まで正義と悪に分けたら、だいたい"悪チーム"にいましたので、りょうちゃん演じるダルタニアンと一緒に正義として悪に立ち向かえる一員になれること、楽しみにしています」。
ベルナルド=月城かなと
雪組より異動になり、大劇場公演は月組生としてはこれが初になる月城さん。
「小池先生の作品に出演するのは『るろうに剣心』以来。あの時の蒼紫という役は、自分の中でも大きなターニングポイントになりました。珠城さん率いる月組の空気をしっかり感じて、精一杯がんばりたい」と話しました。
アトス=宇月颯
"3人の中ではもっとも理知的な性格。冷静沈着、結婚したことがある"
ポルトス=暁千星
"豪放磊落で見栄っ張り。3人の中では世俗には詳しいが、頭は一番悪い"
モンパンシエ公爵夫人=沙央くらま
"国王に振られた腹いせに復讐を企てる夫人"
...どんな『三銃士』の物語になるのか、楽しみに待ちましょう!
取材・文・撮影:平野祥恵(ぴあ)
【公演情報】
7月14日(金)~8月14日(月) 宝塚大劇場(兵庫)
9月1日(金)~10月8日(日) 東京宝塚劇場