ブロードウェイミュージカル『CHICAGO』宝塚歌劇100周年記念OGバージョンがいよいよ明日・11月1日(土)に開幕します。
1920年代のジャズ香る時代の、セクシーでスキャンダラスなストーリー、そして伝説的振付家ボブ・フォッシーによる独特でハイレベルなダンスが魅力の名作中の名作に、宝塚OGたちが挑む注目作。
メインキャストはいずれもトリプルキャスト。
悪徳弁護士ビリー・フリン役は、峰さを理、麻路さき、姿月あさと。
浮気をした夫と妹を殺害した罪で収監されているヴェルマ・ケリー役は和央ようか、湖月わたる、水夏希。
愛人を殺したキュートな犯罪者ロキシー・ハートは朝海ひかる、貴城けい、大和悠河。
いずれもトップスター経験者という、豪華な配役です!
10月30日、抜粋シーンですが、舞台の模様が報道陣に公開されるとともに、出演者たちが意気込みを語りました。
囲み取材レポート
ビリー・フリン役:峰さを理
「いよいよ初日が開くんだなという緊張感とワクワク感が沸き起こってきました」
峰さん、ご自身のアピールポイントとしては「さすが弁護士だけあってよくしゃべる。噛まないように楽しんでいかにとうとうとしゃべれるか。あとは相手がこういう方たちですので(笑)、負けないようにしっかり大人の男としていたいなと思います」と話します。
この日のプレスコールでは『All I Care About』を歌った峰さん。
ビリーが羽根を持った女性たちに囲まれて歌う有名なシーンですが、ブロードウェイスタッフに「ビリー3人とも、これだけ羽根の似合うビリーは初めて見たといわれました(笑)」という話も。
ただ「私たちは宝塚時代から羽根には慣れていますので、一瞬男役に帰った気がしましたが、男役に戻らないように、しっかり男として、ビリーとしてその場にいなきゃと気を引き締めております」とも!
ビリー・フリン役:麻路さき
「私たち3人(峰、麻路、姿月)は何年かぶりの"芝居での男役"なんですが、だんだん男っぷりが変わってくるもんだなと。タイムスリップして(現役時代に)また戻った気がして、それがさらに『CHICAGO』という新しいものに取り組んでいる。現役時代の初日が開く前のようなワクワク感が蘇りました。舞台がどんな雰囲気になってどんな反応がお客さまが来るのか、嬉しいような怖いような複雑な気持ちです」
「宝塚時代は娘役さんが娘役らしくやっていたので男役が引き立ちましたが、今回は体当たりでくるこの女性陣を相手にどこまでやれるかというのがチャレンジ。みんな、ナチュラルに自分らしく、ウワーっと出すものを出してきているので(笑)。それに対峙できる男でいたい」と麻路さんが話すと、
和央さんから「マリコさん(麻路)なら楽勝ですよね!」という合いの手が...。
ビリー・フリン役:姿月あさと
「現在もブロードウェイで上演されていますし、今まで世界各国で様々な『CHICAGO』が上演されてきましたが、いよいよ女性だけの『CHICAGO』の初日です。世界的にも初めてのことに一歩踏み出す気持ち。頑張りたいです」
姿月さんは見て欲しい部分は「宝塚100周年ということで企画されたこの作品ですが、宝塚も200年に向かっていかなければいけないということと、自分に置き換えると退団してから女優として、ヴォーカリストとしての今の自分、進化していく自分を見ていただきたいです」と話します。
また姿月さんは、『We Both Reached for the Gun』のシーン(ビリーがロキシーを操り人形のように扱う場面)で、ロキシーのセリフ部分は通常1オクターブ上を歌うところ、2オクターブ上げているとのこと。
ここについては「男性にはできないこと、女性ならではということで、前回(「DANCIN' CRAZY2」で『CHICAGO』の短縮バージョンを上演した際)こういうのも面白いねとやって、それをプロデューサーの方も、(振付の)ゲイリーさんたちもそういうのは初めて見たと仰っていたので、自分が提案してみた。やってみて良かったと思ってます」と話していらっしゃいました。
この超絶技巧の歌唱にも注目です。
ヴェルマ・ケリー役:和央ようか
「プレスコールの時に踊らせていただいたのは最後のシーンだったので、明るく楽しく華やかに...と思いましたが、ド緊張しました...」
「ヴェルマという女性が本当に大好きなので、いかに魅力的にできるかなと思って楽しみたいなと思っています。特に見ていただきたいのは『I Can't Do It Alone』のシーン。ヴェルマはロキシーに認めてもらいたい、楽しんでもらいたいので、結構無残な言われ方をするんですが、本当は思い切り楽しんでもらえてるものを目指して頑張りたいです」と意気込みを。
ヴェルマ・ケリー役:湖月わたる
「トリプルキャストなので、リハーサルも客席から観させていただく機会があり、宝塚100年の歴史の上に、このブロードウェイ作品である『CHICAGO』とコラボレーションしている、それを目の当たりにしてとてもエキサイトしました。いい緊張感の上で今日のプレスコールが出来たので、本番が楽しみになりました」
「こんなにいろんなことがあってもへこたれずに前向きに頑張って、自分らしく生きる道を突き進むヴェルマにとても魅力を感じていますので、自然体で楽しく演じられたらいいなと思っています。そして最後、ロキシーとふたりで踊る『Nowadays』『Hot Honey Rag』を頑張りたいと思います」とアピールポイントを話しました。
湖月さんは衣裳の丈が足りず、急遽ブロードウェイから衣裳を取り寄せ、舞台稽古ギリギリに届いたのだとか!
さらに、
湖月「峰さんには「足は広げて立つな」とご指導いただきました(笑)。きゅっと締めて頑張っています!」
峰「(注意をしたのは)わたるさんだけです。わたるはこのミニスカートでドカっと仁王立ちするから...。それは止めた方がいいんじゃないかと申し上げたんです」
湖月「これでも(宝塚を)辞めて8年たつんです...。すみません...」
峰「なかなかねえ。抜けないわよねえ」
というようなやりとりも(笑)。
ロキシー・ハート役:朝海ひかる
「プレスコールということで、緊張感を初日のひとつ手前で味あわせていただき、いい準備公演になりました。初日が楽しみです」
朝海さんが見て欲しい部分は「結婚指輪をしているところを見て頂きたい。はい。すごい嬉しくて。ずっといじっているんです。こんなに幸せな気分なんだ、結婚してるのって。と思ってやってました」と、この笑顔!
ロキシー・ハート役:貴城けい
「私は今日はふたつのナンバーをさせていただきました。(今日は抜粋シーンでしたが)それだけでもすごくいいナンバーがたくさんあるなと自分も改めて感じました。この緊張とドキドキとワクワクを初日まで保って、皆さんにも楽しんでいただきたいと思います」
貴城さんは注目点を「トリプルキャストなのでそれぞれの役、それぞれの組み合わせでいろんな楽しみ方があるので、まわりによって自分も変化していく。そこを楽しんでいただけたら」と話しました。
ヴェルマ・ケリー役:水夏希
「お稽古場から何もかもブロードウェイスタイルということで、普段と違うことが多かったのですが、この舞台に来てからさらにいろいろ違うことがありました。その中でやる緊張感と、どんなことがキャッチできるのかというチャレンジする気持ちの狭間です。初日まで整理して一番いいものをみせられるよう頑張りたいと思います」
「1幕後半にヴェルマが歌い踊る『I Can't Do It Alone』のダンスのコケティッシュな感じを見て欲しい。特に蛇の部分は楽しんでいただきたいなと思って力を入れて練習しました」
水さんのこのシーンもとても素敵でしたよ!
ロキシー・ハート役:大和悠河
「今日舞台に出る前はすごく緊張したんですが、出てスポットライトを浴びたら、宝塚時代もスポットライトがまぶしいと思っていましたが今日は特にまぶしく感じて、それが踊ってるうちに楽しくなってきて、すごくワクワクしてきました。この気持ちを大切に本番もやりたいです」
「やはりロキシーはロキシー・モノローグというシーンがあるんですが、そこが一番自分自身やっていて楽しいし、3人が3人とも違う感じになっています。ぜひそこを見ていただけたらと思います」とのことです。
ほか、もう少し舞台写真もご紹介!
ママ・モートン役、初風諄さん。
初代マリー・アントワネット様が、ドスのきいた迫力のママになっていらっしゃいます!
元娘役トップ、星奈優里さん、蒼乃夕妃さんもセクシーでカッコよかった!
【公演情報】
11/1(土)~9(日) 東京国際フォーラム ホールC(東京)
11/19(水)~30(日) 梅田芸術劇場 メインホール(大阪)
12/4(木)~7(日) 刈谷市総合文化センター 大ホール(愛知)
12/10(水)~19(金) 東京国際フォーラム ホールC(東京)