2012年10月28日、約12年ぶりに大阪に帰ってきた劇団四季の大ヒットミュージカル『ライオンキング』。開幕から約1年半を経た今、観客動員は50万人超と連日、大賑わいを見せている。
ℂDisney 撮影:堀勝古志
ミュージカル『ライオンキング』は1997年、ブロードウェイで幕を開け、瞬く間に人気に火が着き、翌年には日本初上陸。東京・浜松町の四季劇場[春]のこけら落とし公演としてスタートした。以来、全国の劇場でロングランを記録し、今年1月には公演回数9000回と日本一に輝いたミュージカルの金字塔だ。
舞台はアフリカのサバンナ。動物たちの王国であるプライドランドの頂点に立つライオンの王ムサファと王妃サラビ、そしてふたりの間に生まれた王子シンバを中心にした物語だ。シンバが生まれたことにより王位継承権を奪われたムサファの弟スカーの策略にはまり、命を落としたムサファ。その責任を感じプライドランドを去ったシンバ。だが、プライドランドでは死んだと思われていたシンバはジャングルで仲間たちと共に過ごし、立派に成長。幼馴染のメスライオン、ナラとの再会をきっかけに、故郷に戻ることを決意し、王としての威厳とプライドを賭けて王国を乗っ取ったスカーに対決を挑むのだった...。
ℂDisney 撮影:荒井健
ヒヒの呪術師ラフィキの力強い声から始まるオープニングから見逃せない。太陽の光に導かれるようにゆっくりと動物たちが集まってくる様は圧巻の一言だ。また、ヌーの暴走シーンや、関西弁を巧みに駆使し、漫才のようなやり取りで笑いを誘うミーアキャットのティモンとイボイノシシのプンバァの名コンビなど、いくつもの盛り上がりを見せながらクライマックスへと導いてゆく。
動物たちの生き生きとした姿、サバンナやジャングルなどの大自然と命の営みを時にリアルに、時にファンタジックに描く本作。役者たちは絶妙な動きで動物たちを体現し、丁寧に作り込まれた世界に終始、目を奪われる。だが、ファンタジーの楽しさだけにとどまらず、一方では"厳しい世の中を希望も絶望も背負って生き抜くんだ"という勇気も与えてくれる。世代を超えて発せられる様々なメッセージに、元気をもらうこと必至だ。
ℂDisney 撮影:堀勝古志
幕開けを告げるベルが鳴ったと同時、一瞬にしてアフリカ、サバンナへとワープ! そのミラクルをぜひ劇場で体験して。
劇団四季ミュージカル『ライオンキング』は大阪四季劇場で現在上演中。チケット発売中。