
(c)Mario Del Curto
あなたの部屋が、突然グルグルと回り出す...... 舞台の上では、そんなことも起こってしまう。
いまやヨーロッパのダンスはゲイジュツ的な面を追求するあまり、頭でっかちなものが増えてきた。ダンスよりも美術偏重で「ほとんど踊らないダンス公演」も珍しくない。しかし高い芸術性はそのままに、ダンスやサーカスなどの強い身体性を持ち込んだ舞台が登場してきた。それは「アート・サーカス」等と呼ばれ、おおいなるダンスの鉱脈となっているのである。
高い身体性も、ビックリ人間の離れ技ではなく、作品の深い表現のために生かされているのがポイントである。「動く身体の魅力と芸術的な満足感が、新しい次元で出会った舞台」...... この「ズィメルマン エ ド・ペロ」は、世界でも最も高い評価を得ているカンパニーのひとつである。