劇団四季『リトルマーメイド』製作発表レポート

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■劇団四季『リトルマーメイド』が出来るまで vol.1■


1月28日、劇団四季新作ミュージカル『リトルマーメイド』の製作発表を都内にて行いました。
Shiki_LM0101.JPGひと足先に配信したニュースはコチラ

これは、創立60周年を迎える劇団四季が、創立60周年記念公演シリーズの柱として上演するもの。
日本でもファンの多いディズニーの長編アニメーションを、ディズニー自らが舞台化したものです。
ディズニーと劇団四季のタッグは、これまでも『美女と野獣』『ライオンキング』『アイーダ』といずれも大ヒットしていますが、今回は待望の第4弾。
初演は2008年ブロードウェイで、今回の四季公演では、2012年6月に演出、美術、振付を一新し上演された"ヨーロッパ版"を採用、さらにディズニーと四季のクリエイティブチームが共同でビジュアル面をスケールアップさせ、世界でもっと進化した『リトルマーメイド』になるそうです。

「基本的なストーリーなどに関しては、舞台版はアニメーションとまったく変わっていません。ただアニメーションをベースにしつつ、舞台版はストーリー、音楽が大きく深められています。これが大きな特徴」
「具体的には主人公アリエル、エリック、トリトン、アースラといった人物設定、相互の交流、それぞれの心理描写が非常に細やかに書きこまれ、物語に更なる奥行きが加わっている」
「音楽面でも大きく進化しています。皆様ご存知の(アニメの)有名なナンバーはそのままに、新しく10曲追加されています。追加された曲はいずれも登場人物の細やかな心の動き、とまどいや成長といったものを、情感豊かに表現したものばかり。新しいナンバーが物語をよりドラマチックに進行させ深い感動を生み出しています」

等々、劇団四季の国際企画担当・安藤義宣氏が作品の魅力を解説しました。

また会見には、そのヨーロッパ版の演出補を担当したクリスチャン・ダーハム氏も出席。
Shiki_LM0102.JPG「アリエルは日本でも大変人気のあるプリンセスだと訊いています。女の子が女性として成長し独立していく、夢をかなえるという面でも注目してほしい。そこにハンサムなエリック王子、ディズニーでは欠かす事のならない悪役・アースラが加わり、日本の皆さんに楽しんでいただけるような冒険物語が完成している」
「舞台には対照的なふたつの世界が登場する。まず海底の世界は非常にカラフルでパペットもたくさん登場し、"3D"のような形。一方で地上の世界は夢のようで、絵本のような形で描かれます。あたかもおとぎ話のように、次のシーンに移る時は本をめくるようで、こちらは"2D"といった形」
「さらに注目をしていただきたいのがフライング。作品でフライングを使っているのはすべて海の中ですので、泳いでるということになる。舞台の高いところから低いところまでフライングをし、みなさんをとてもウキウキさせるような場面がご覧いただけると思います」
等々、内容面、演出面の魅力を語ってくれました。


こちらは、アリエル役候補者の谷原志音さん
「『リトルマーメイド』のアニメは子どもの時からよく観ていました。この作品を観た女の子はみんなそうだったかもしれませんが、私もアリエルが大好きで、彼女の歌を聴いたり歌ったりしていました。それが今回、このような大きなチャンスをいただき、とても幸せに思います。しっかり稽古をつみ、皆様に幸せと感動をお届けできるように頑張りたいと思います」とご挨拶。
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同じくアリエル役候補者の秋夢子さん
「私も同じくアニメが大好きで、とても曲も綺麗で、アリエルは憧れたキャラクターです。映画に負けないようにしっかりと自分らしく稽古をやっていきたいと思います」と意気込みを。
Shiki_LM0104.JPGふたりとも、海を思い起こさせる、きれいな色のドレスです。



エリック役候補者として登壇したのは、竹内一樹さん上川一哉さん
竹内さんは「『リトルマーメイド』は、ここ日本でも多くの人に愛されているディズニー作品のひとつだと思います。いち俳優としてこの作品の開幕に関われることを、心から嬉しく思います。全身全霊で稽古に取り組み、作品の感動を多くのみなさまにお伝えしたいと思います」
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上川さんは「この『リトルマーメイド』という作品は世代を超えて愛されている作品であり、この作品の開幕に参加させていただけることを本当に光栄に思っています。観に来ていただける皆さんに、この作品の持っているメッセージを届けられるよう、そしてたくさんの方にこの作品を愛していただけるよう、精一杯努力してまいりたいと思います」
とそれぞれ挨拶をされました。
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その後行われた質疑応答では、前述のように「ビジュアル面をさらにスケールアップ」という日本版で具体的に変わるポイントについて、
「アリエルが大切なものを隠している洞窟、海の魔女アースラの棲家といったところの背景幕をよりシーンの印象が際立つようなオリジナルデザインに変更したい。また海の生き物...主にパペットですが、これもヨーロッパ版より増やしたいと思っています。独創的な、日本だけの魚、生き物を増やしたい。さらにはショーストッパーとなる『アンダー・ザ・シー』のシーンでは、振付も変更したいと振付家と相談しているところです。そのあたりが日本版のオリジナルになる」という話や、

60周年の記念に本作が選ばれた理由を問われ
「ちょうど節目のタイミングで、ディズニーが『リトルマーメイド』という、日本でも年齢問わず非常に多くのファンを持っている作品を、わかりやすく、夢をかきたてるように情感たっぷりに作っていた。我々は年齢性別問わず大勢のお客さまに楽しんでいただけるような作品作りを常に目指しています。その狙いにぴったりだった」という話、

またブロードウェイ版ではなくヨーロッパ版を採用する理由について
「2008年のブロードウェイ版も素晴らしい舞台で、非常に独創的で極めてクリエイティブな作品でしたが、主に美術面においてカラフルすぎるところがあって、我々日本人の情感に必ずしもフィットしないかなという部分も見受けられた。判断に迷っていたところ、ヨーロッパ版を新しく開発するという情報をディズニーからいただきましたので、こちらを観にいったところ、これは日本人の琴線にふれる舞台に仕上がっていたので、こちらを選ばせていただいた」
というような、突っ込んだ話も飛び出していました。


劇団四季は作品をレパートリー化して、繰り返し上演していく劇団です。
新作を次々上演していくタイプの劇団ではありません。
その分、新作はこれぞ!というものが選ばれ、登場するときは華やかです。
『リトルマーメイド』は、そんな四季が贈る待望の新作。
これは、演劇界のみならず、エンターテインメント界の大注目作品です!

劇中歌「パート・オブ・ユア・ワールド」を披露した谷原志音さん。
Shiki_LM0107.JPG公演は4月7日(日)に東京・大井町の四季劇場[夏]にて開幕します。
チケットは8月31日(土)までの公演分を、2月10日(日)に一般発売開始。

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