8月22日、都内ライブハウスにて『RENT』の製作発表が行われました。
その模様はひと足先に【@ぴあニュース】にてレポートいたしましたが、げきぴあではいつものように、詳細レポートをお贈りします!
これが『RENT』2013年版カンパニー。
楽しそうです。
マーク役は賀来賢人。
ビデオ・アーティストのマークは、様々な苦難に直面する仲間たちを撮影し続けます。
物語の語り部的存在でもあります。
「実際にオフ・ブロードウェイで『RENT』を観て、観ている僕もやっている側に入りたいな、と思わせられたんです。だからこれから来てくれるお客さまが、私たちもあそこに入りたいなと思わせるような素敵な、自分たちらしい『RENT』を作れたら」
とご挨拶。
ちなみに賀来さんは
「『RENT』との出会いは、最初は映画で、そこからブロードウェイのミュージカルのDVDをみて、この前NYで初めて生の『RENT』を観ました。歌が本当に素晴らしいので、オーディションに向けて曲を練習しているときでもやっていて楽しくて、"オーディションが楽しみ"と思った記憶があります。自分の"仕事観"をぶち壊された感じが初めてしたのが『RENT』でした」
と作品への思いを話していました。
ロジャー役はJulian、中村倫也のWキャスト。
ロジャーは、マークのルームメイトでHIVポジティブ、元ジャンキー、引きこもりの元ロックシンガー。ロジャーが歌う『One Song Glory』は大名曲です!
こちらは中村倫也さん。なおこの日はJulianさんは欠席でした。中村さんは「『RENT』という世界中で愛されている作品に出ることができて嬉しく思います。(作者の)ジョナサン・ラーソンと彼を支えた人たちと彼に夢を託した人たちに失礼のないように、果敢にチャレンジしていこうと思います」
と意気込みを。
中村さんは『RENT』との出会いを「去年オーディションがあったのですが、ちょうどその前に友だちから映画版をかりて観て、それが面白いなと思っていました。もともと日本でやってるというのは知っていたので、次があればチャレンジしたいと思っていたらちょうどオーティションがあって」と語り、さらに
「本当はマーク役がやりたくて、マークの役をずっと見て、マークの曲を覚えて、いっぱい練習して。そうしたらロジャー役と言われて(笑)。本当はそう言われた時、唖然としましたけど、違う役でも出させてもらうことが嬉しくて、頑張ろうと(オーディション合格から)1年間、準備してきました。これから稽古に入ってあとはどんどん良くなるだけなので(笑)、楽しみにしています。楽しんでるのがお客さんに伝われば」という衝撃の告白!
また「ロジャーをやる上で、可愛い笑顔をしたいと思います。それが意外と大事かなと思っていて。めったにロジャーって笑わないんだけど、たまに笑ったらかわいかったらすごいチャーミングだなと思って。だから僕可愛くなりたいです!(笑)」というようなお話も。
マーク&ロジャーと同じアパートに住むSMダンサー、ミミ役は、石田ニコルとJennifer。
石田さんは初参加、Jenniferさんは三度目のミミです。
普段はモデルとして活躍中の石田さんはこれが初舞台。
「舞台も歌も何もやったことのないこの私がミミ役をさせていただくということを、すごく嬉しく思っています。全力で頑張って、私にしかできないミミを演じたいと思います」とご挨拶。
石田さんも、『RENT』との出会いは映画だそうで、「映画を観て、初めて「演じたい」という気持ちになりました。それからはオーディションまでミミの『Out Tonight』やオーディションの曲しか聴いていなくて、何も聴かなくてもどこかからか(RENTの曲が)聴こえてくるくらいたくさん聴いていて。そしたらミミの役をさせていただけることになりまして、すごく嬉しく思っています。『RENT』はミュージカルですが、ただのミュージカルじゃなくて、ミュージカル以上の何かがあって、すごく心に残る素晴らしいもの。私の人生の中で大きな出来事になると思っています」という熱いコメントも。
2008年の『RENT』出演をきっかけに、ミュージカルの舞台でもおなじみになりましたJenniferさんは
「ミミ役は3回目になりましたけれど、いつも新しいスタートだと思っています。フレッシュな気持ちでいっぱいでどきどきしています。ミミの心の深いところまで入りたいと思います。この新しいキャストと素晴らしい『RENT』を作りたい。よろしくお願いします」とコメント。
日本語が苦手、というJenniferさんですが、ヒューヒューと囃し立てるキャストに「ちょっと、ウルサイよ!きいてね!」と、さすがの先輩的雰囲気で仕切ったりする一幕も。
コンピュータの天才、仲間たちの兄貴的存在であるコリンズはTAKEと、加藤潤一。
Skoop On Somebodyで活動しているTAKEさんも、今回初舞台。(なお加藤さんも、会見は残念ながら欠席でした)
「Skoop On Somebodyというグループを15年やってきまして、そろそろ新しいところに挑戦したいなという時にこの話をいただきました。最年長で初舞台ですが、皆さんの足をひっぱらないように頑張りたいと思いますのでよろしくお願いいたします」と落ち着いたご挨拶。
「僕に歌を授けてくれた町がNYです。何もわからずNYに行って、お金もなく、地元のクラブで怖いもの知らずで飛び入りで歌わせろ!と歌って、そこで結構拍手とかいただけたことが歌い続けてこられた僕の原動力です。今回の舞台もNYが舞台なので、当時のイーストハーレムの空気感というのは感じたことがあるので、それを僕なりに『RENT』のなかに表現できたら」というようなことも話していました。
こちらも超名曲、『I'll Cover You(Reprise)』のTAKEさんの熱唱が楽しみです!
エンジェル役はヨウスケ・クロフォード、田中 ロウマのWキャスト。
ヨウスケさんは初、ロウマさんは3度目の出演です。
エンジェルはコリンズと愛し合うストリート・ドラマーで、HIVポジティブ。愛の人で、『RENT』のメッセージを体現しているようなキャラクターです。
『RENT』初参加のヨウスケさんは
「自分の大好きな『RENT』、そして大好きなキャラクター、エンジェルという役でこのカンパニーに参加させていただいて、本当に嬉しく誇りに思います。この作品の楽曲の持つ力をエンジェルという役にのせて皆さんに届けたいと思います」と挨拶。
「エンジェルのもつ無償の愛というものに共感して、『RENT』という作品に出会ったときからエンジェルに惹かれていた。つらい時に『RENT』を観て力をもらったりもしたので、その愛を伝えられたらと思います。参加できる嬉しさや誇り、愛をカンパニーの中からお客さんに伝えていきたい」という『RENT』愛に溢れたコメントもありました。
エンジェルとしてもうお馴染み、ロウマさんは
「僕も3回目の出演になるんですが、新たな気持ちで新たなキャスト、新たな演出家...それでも変わらない「今日を大切に、今日しかない、"No day,but Today"」という気持ちで、このキャストでしかできない『RENT』を作り上げていって、みんなの心に残る作品を作っていきたい」と意気込みを。
パフォーマンス・アーティスト、モーリーン役は上木彩矢とソニン。
男性にも女性にもモテて、マークの元カノで、現在はジョアンヌと付き合っている...という役どころです。
初舞台の上木さんは「この『RENT』という作品に出演させていただくことを光栄に思っています。せいいっぱい楽しみたい」と話し、さらに「初めての舞台なのでひと言でいえないようなプレッシャーがあるんですが...モーリーンはケツを出すんですよ。初めての舞台で初ケツかー、難儀だな、っていう感じがあるんですが(笑)、そこはソニンちゃんとかにレクチャーしてもらって(笑)、ケツを出したいと思うので楽しみにしていてください!」と、ユニークなコメント。
ちょっとエキセントリックな雰囲気がモーリーンっぽいです!
ソニンさんは前回はミミ役で参加、今回は役を替えての参加です。
「今回、別の役で参加なのですが、作品自体も前回と演出が違って、オリジナルを創ったマイケル・グライフがニュー演出をしたし、キャストもニューキャストばかり。私も新たな作品に関わる気持ちで参加していくつもりなので、とてもわくわくしているし、今からとても興奮しています。これからどんどんニューキャストのニュー演出の『RENT』ワールドができていくんじゃないかなと思っています」と挨拶。
また「私も中村さんと同じで、私もミミでオーディションを受けにいったんです。そうしたらモーリーンって言われて正直すごいショックで...早い話、ミミは落ちたってことなんで。でも、すごくショックだったと同時に、(オーディションの)その場でもう「モーリーンで」とバシっと言われたので、なんかこういうことって日本のオーディションではないんじゃないかな、これぞNY、これぞ『RENT』だって、ショックの中にもすごい興奮していた自分を覚えています。迷いもしましたが、前回ミミをやっていた時に、モーリーンをみて、「わたしは絶対モーリーンはできないな」って思ってたのですが、2年たって、それが「もしかしてできるかもしれない」って思った自分がいたので、これはチャレンジするしかないなと受けました。『RENT』の中には様々なマイノリティといわれている問題がありますが、ミミにはないモーリーンの特徴は、バイセクシュアルだというところ。そこに対して私はすごく共感するところがあります。男であろうが女であろうが、目の前にいる人間を愛しただけというところが私にもあるなって思ったら、ミミよりモーリーンの方がありのままの自分で表現できるんじゃないかなと思いました。ミミの時はまず減量しましたし、とにかくずーっと追い詰められたような精神状態だったんですけど、モーリーンは気にせずぱーっとやっているのでとにかく楽しくて、ある意味別の自分で『RENT』に参加できるから、また自分の中での『RENT』がかわっていくんじゃないかなと思って楽しみです」という興味深い話もしていました。
その、モーリーンの現在の恋人、ジョアンヌは元SDN48の西国原礼子。
西国原さんは今年の正月に上演された『アイ・ガット・マーマン』でパワフルな歌声を響かせ、一気にミュージカル界で注目を集めました。
「私はジョアンヌという弁護士役、しっかりとした女性を演じるんですが、私生活では携帯電話の料金を払い忘れて今日止められました!...なので、そういうところからしっかりと、私生活から変えていきたいと思います。新しいキャストに出会えたこと、すごく感謝して精一杯やらせていただきます」と明るいご挨拶。
西国原さん、「オーディションをうけた時期は、初めてのミュージカル『アイ・ガット・マーマン』に出させていただくことが決まっていたんですが、まだ稽古に入っていなくて、ミュージカルのことも全然わかんないまま受けたのですが、『マーマン』で宮本亜門さんに選んでいただいたっていうので調子にのって受けたってかんじです! そしたら受かって(笑)!...受かったんで、たぶんミュージカルに向いているんだと思います。あとは楽しくやればこの舞台は伝わるものがあると思うので...そんなかんじです!(笑)」とめちゃくちゃポジティブシンキング!
ベニー役はSpi。
Spiさんも、前回は別の役で出ていました。
「一生懸命頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします」と簡潔に意気込みを。
以降はシーンによって様々な役を演じる皆さん。
「先日誕生日を迎えて20歳になったばかり、一番最年少でみなさま全員先輩で、なにより初舞台なのでとっても緊張しています。『RENT』で初舞台を踏めることはすごく嬉しくとても幸せです。舞台の上でまっすぐに精一杯生きて存在したいと思います」
と千葉直生さん。
「僕にとって『RENT』は俳優を続けてくる中で自分の心の支えになった作品ですし、時には作品のもつ輝きとエネルギーがまぶしすぎて自分には耐えられないくらい刺激のある作品でした。中学生のときにこの作品のCDに出会って、ずっと毎日のようにサントラをきいていました。この作品に参加できて、夢がひとつ叶ったなと嬉しく思います。一生懸命がんばります」
と話すのは伊藤友樹さん。
子どもの頃からミュージカル界で活躍している海宝直人さんは
「『RENT』という作品は、自分のミュージカルという概念をかえてくれた作品です。参加させていただくことを光栄に思っています。これから稽古を経て最高のパフォーマンスをみなさんにお届けできるように頑張りたい」と挨拶。
「作品のテーマになっているように、毎日を一生懸命、精一杯愛して生きていけるように稽古から一瞬一瞬を大事に、皆さんからいろんなことを学んで舞台にぶつけていきたいと思います」
と小林由佳さん。
セキグチタケオさんは「今から10数年前にNYで4・5回観て、本当に素晴らしい作品だなと思った記憶があります。まさか自分がこの舞台に立てるとは夢にも思っていなかったんですが、この『RENT』というステージをみんなで作り上げていく上で彩りを加えられるように一生懸命パフォーマンスしていけたら」と話していました。
この日は『Seasons of Love』のパフォーマンスでソロパートを歌っていた高城奈月子さんは
「私は10年以上ゴスペルシンガーとして日本やアメリカで歌ってきたんですが、ミュージカルは初挑戦です。もしかしたら私の道のりは独特かもしれないですが、その中で培ったものを使ってここでお役にたてればと思っています。精一杯がんばります」と笑顔で。
「学生生活を終えて初の大舞台がこのすばらしい大きなカンパニーで、本当に光栄に思っています。精一杯SWINGを務めますのでよろしくお願いいたします」
と田代絵麻さん。
みなさん、本当に個性的ですねー。
製作発表レポート、まだ続きます!
公演は10月30日(火)から12月2日(日)に東京・シアタークリエ、12月6日(木)から9日(日)に兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて行われます。
チケットは発売中です!