演劇を通した日中韓交流<第17回 BeSeTo演劇祭>開催中

■見なきゃ損!話題の公演■

ご存知ですか? BeSeTo演劇祭

今回で17回を迎えるBeSeTo演劇祭。演劇を通して、日本、中国、韓国の文化的交流を目的に行なわれ、今年は6月29日から各国の作品や共同制作作品が上演されています。

一部ご紹介すると、日本から鈴木忠志演出「シラノ・ド・ベルジュラック」、韓国からイ・ビョンフン演出による「リア王」、中国からワン・シャオイン演出の「覇王歌行」。また、この演劇祭の日本代表委員である平田オリザの岸田國士戯曲賞受賞作「東京ノート」を、日中韓3ヵ国語版と劇団 青年団版の2プログラムで上演するなど、興味深いプログラムが組まれています。

wadai-beseto01.jpg 写真:「シラノ・ド・ベルジュラック」

今回その中で、ユージン・オニールの「楡の木陰の欲望」を原作にした中国の川劇「欲望の海」を観て来ました。

wadai-beseto03.jpg 写真:川劇「欲望の海」~オニール作「楡の木陰の欲望」より


川劇とは、中国の代表的な伝統劇で、身近な内容を題材にした京劇のような舞台。

息子をこき使って財産を築く老人。貧しさから逃れる為に、老人の後妻になった若妻。若妻との間に真の愛を見つけたはずだったが、財産が絡み、それが信じられなくなった老人の息子。それぞれが擬人化された欲望に操られ、翻弄される様を、中国ならではの独特の歌唱と楽器演奏、鮮やかな衣裳で表現していきます。

ところどころに、歌舞伎の表現に似た動きや、能につながるような脚さばきを発見し、嬉しくなったり、民謡のような独特の節回しを歌いこなす技量に感心したり、とても有意義なひと時を過ごしました。

終演後のロビーは、日本語に交じって、中国語の会話も多数聞かれ、和やかな雰囲気。共に同じ場所に集い、同じものを観、感じることは、共通点と相違点を受け入れ、お互いを認める近道になると身をもって感じた瞬間でした。

残念ながら、現在、チケットぴあでチケットを購入できるのは、
前述の「シラノ・ド・ベルジュラック」
(7月16日(金)~18日(日)に新国立劇場 中劇場で上演される)だけですが、
演劇祭の公式HPでこの貴重な機会をチェックしてみてくださいね。

wadai-beseto02.jpg 写真:「シラノ・ド・ベルジュラック」


第17回 BeSeTo演劇祭「シラノ・ド・ベルジュラック」チケット情報

東京は、新国立劇場・中劇場を中心に、こまばアゴラ劇場、アトリエ春風舎にて、7月19日(月・祝)まで。他に、7月3日(土)・4日(日)静岡県舞台芸術公園 BOXシアター、7月24日(土)・25日(日)鳥取・鳥の劇場にて開催。

BeSeTo演劇祭 公式サイト

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