●ヒラノの演劇徒然草●
劇団四季の話題が続きます。
本日4月26日、劇団四季・北京人民藝術劇院「ハムレット」連続上演の記者会見が行われました。
劇団四季の「ハムレット」と、
中国の劇団、北京人民藝術劇院の「ハムレット」。
これ、両方とも、演出は劇団四季代表の浅利慶太氏です。
つまり、物語も、演出も、舞台美術も、照明もまったく一緒。
違うのは、俳優と、言語だけ。
演じる俳優と言葉が異なることで浮かび上がる、
物語の、演劇の違いは何か。
それでもかわらぬ共通性は何か。
それが愉しめるはずです。
日本・劇団四季版でハムレットを演じるのは田邊真也。「クレイジー・フォー・ユー」ボビー役や「コーラスライン」ポールなどが印象深い俳優さんです。
ハムレットは2007年から演じています。
「しなやかでわかりやすいハムレットを、と前回、演出家に指示された。今回はそれプラス、黒を基調にしたシンプルな舞台の上で、いかにリアルに生きていけるか、そこを目標にしたい」とコメント。
一方、中国・北京人民藝術劇院版のハムレットは、王斑。ドラマや映画でも活躍するスターで、2008年の初演からハムレットを演じています。
「交流しながら勉強するいい機会をいただいている。ストレートプレイの俳優としてハムレットを演じられることはとても光栄で最高の名誉」とのこと。
なお、日本の好きなドラマや映画は? という質問に対しては「昔から『おしん』を見ていた。また、子どもの頃からのアイドルは栗原小巻」と笑顔で話していました。渋い!
演出の浅利慶太からは「中国語はイントネーションがダイナミック。日本語はリアル。そこがちょっと面白いところ」とポイントを。
せっかくの貴重な機会ですので、ぜひ両方観てみたいものです。
チケットは現在発売中。
↑「この場をかりてささやかなプレゼントを用意しました。北京の稽古場で先生の指導をうけていた時の写真です。この写真に先生に対する敬意と感謝の気持ちをこめて」と会見の場で王斑さんから浅利慶太さんに額が贈られました。