2016年7月 6日アーカイブ


2007年に映画化もされた作家・伊坂幸太郎の人気作『アヒルと鴨のコインロッカー』が新進気鋭の演出家・ほさかようの手により舞台化されることがわかった。
出演は、キャラメルボックスの看板俳優・多田直人、現在上演中の『新・幕末純情伝』で土方歳三を演じる細貝圭、OOPARTSの好演が光った清水由紀、舞台『黒子のバスケ』の高尾和成役で注目を集めた山田ジェームス武など多彩な顔ぶれが揃う。


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舞台化にあたり、脚本と演出を担うほさかようは次のようにコメントした。

「十年前に初めてこの本を読み終えた時、目の前の世界が歪むほどの切なさと感動を覚えました。あの時感じた心の動きを、舞台ならではのやり方で伝えたいと思います。ご期待ください。応えますので。」


《ストーリー》
「ずっと誰かが来るのを待ってたんだ」
引っ越してきたばかりの大学生・椎名は隣人の河崎と名乗る男にいきなり本屋強盗に誘われる。ひきこもりがちな外国人のドルジ、ペットショップを経営する麗子、そして二年前に同じアパートに住んでいたという琴美......彼等の奇妙な関係と隠された謎が明らかになる時、過去からつながる物語は終幕へと向かう――伊坂幸太郎原作による傑作青春ミステリー堂々の舞台化!

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■公演概要
公演タイトル:舞台『アヒルと鴨のコインロッカー』
原作:伊坂幸太郎(創元推理文庫刊) 
脚本・演出:ほさかよう
出演者:多田直人、清水由紀、細貝圭、山田ジェームス武、実川貴美子、馬渕史香、渡邊りょう、免出知之、土井玲奈、首藤健祐
 
公演期間:2016年9月14日(水)~19日(祝)
会場:ポケットスクエア ザ・ポケット 
料金:4,000円(全席指定・税込)

一般発売:7月23日(土)10:00より発売        
チケット:チケットぴあ 
公演専用アドレス→ http://w.pia.jp/t/ahiru/ ※7/7アップ予定  
0570-02-9999(Pコード452-560)  


公式サイト:ahirutokamo.com

チケット情報はこちら


市川猿之助、市川海老蔵が顔をそろえる歌舞伎座「七月大歌舞伎」夜の部を観てきた。


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幕開きは『荒川の佐吉』。
ヤクザの世界に身を投じた男・佐吉の生き様を人情味豊かに描く本作。
主人公の佐吉は二代目市川猿翁の当たり役のひとつだ。
その佐吉を伯父から受け継ぎ、猿之助が初役で演じる。
元は腕の立つ大工だったが、思うところがありヤクザの子分となった佐吉。
序幕では、威勢はいいがどこか頼りない佐吉を猿之助が軽妙にみせる。
坂東巳之助の大工仲間・辰五郎が、また大工に戻らないかと誘うものの、「強いから勝つのではなく、勝つ者が強い」という理屈で生きられるヤクザの世界が好きなのだと語る佐吉。
この場面は後の重要な展開につながるだけに、猿之助が説得力のある語り口で観客を惹きつける。
そんな佐吉の敵となる成川郷右衛門を市川海老蔵がこちらも初役で勤める。
海老蔵の成川は人を斬った後の一連の動作が美しく、凄みを感じさせる。
本作の見どころとして、佐吉が男手一つで育てる子ども・卯之吉への愛情も重要な要素だ。
佐吉が子どもに添える手の動きひとつとっても、かけがえのない存在であることが伝わり、猿之助が細部にまで心を配って演じているのがわかる。
後半、佐吉が身を切られるような思いで下す決断、そして桜の花が舞い散る中での情景と、悲しさの中にも爽やかな印象を残していた。


続いては、歌舞伎十八番の『鎌髭』と『景清』。
二作とも悪七兵衛景清を海老蔵が演じる。
『鎌髭』は、海老蔵が初演時の資料をもとに作った新たな上演台本で2013年に復活、翌年には『壽三升景清(ことほいでみますかげきよ)』として再演し、今回はさらに練り上げたものを上演する。
平家の残党景清は、源頼朝を倒し平家再興の大望を抱いている。
そんな景清を捕らえようと、源氏の武将三保谷四郎らが罠を仕掛けて景清をおびき寄せる。
ところが景清はわざと罠にかかったふりをし、源氏の面々を挑発する。
市川右近の猪熊と酒合戦をする件は様式美の中にも可笑しみがあり、肩の力を抜いて楽しめる。
海老蔵は超人的な力を持つ景清に相応しい大仰な衣裳と鬘がよく似合い、まさにはまり役。

『景清』は『壽三升景清』の牢破りの場面を再構成して上演。
自ら縄にかかり牢に繋がれている景清を詮議するため、源氏の武将が連れてきたのは景清の妻・阿古屋とその子ども・人丸。
沈黙を貫く景清に対し、阿古屋を拷問にかけようとする詮議役の岩永を、もう一人の詮議役・秩父庄司重忠が止める。
人払いをしたのち、重忠の言葉に説き伏せられ、ようやく口を開く景清。
海老蔵の景清はその存在感の大きさで荒事の芸を体現。
対峙する猿之助の重忠も知将に相応しい颯爽とした佇まいが印象的だ。
重忠の言葉に恭順した景清が牢を破った後、舞台上に出現する巨大海老の宝船は圧巻のひとこと。

世話物の人気狂言と歌舞伎十八番を一度に堪能できる贅沢な公演だった。


公演は7月26日(火)東京・歌舞伎座にて。
チケットは一部を除き発売中。


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