12月17日、新宿•紀伊國屋ホールにて、一路真輝、細貝圭、大澄賢也による3人芝居『スワン』が開幕した。

戯曲『スワン』は、1953年アメリカ•コネチカット州生まれのエリザベス•エグロフが、40歳の時に発表した処女作。
アメリカでは1993年に初演され、以降、様々な賞を受賞、各国で上演されているが、日本では今回初演となる。
物語の舞台は、アメリカ、ネブラスカ州。恋人との関係や仕事に疲れた女性•ドラ(一路真輝)は、行き交う車の通過点にしか過ぎない田舎町に一人、コンテナハウスに暮らしている。恋人ケビンは妻子がありながらドラとの関係を続ける牛乳屋。そんなドラの家に、ある日、傷ついた白鳥が迷い込む。やがて若い男性に姿を変える白鳥。そんな白鳥をおそるおそる介抱するドラに、次第に警戒を解いてゆく白鳥。
しかしケビンにとってスワンは、いきなり恋人の家に現れた見知らぬ若い男にでしかない。嫉妬心を抱くケビンだが、ドラとケビンの先に未来は見つからないままだ。次第に言葉を覚えてゆくスワン....。ドラとケビンとスワン、奇妙な三角関係が、いつしか心の再生を呼び起こしてゆく...。