2011年4月 8日アーカイブ

【演劇ニュース】

4月12日(火)に開幕する(4月8日にプレビュー公演が開幕)ミュージカル『レ・ミゼラブル』の公開稽古が、4月7日、東京・帝国劇場にて行われた。公開稽古前には会見が行われ、出演者たちが公演に対する思いを語った。

『レ・ミゼラブル』はヴィクトル・ユゴーの同名小説が原作で、日本では1987年に初演、24年もの長きにわたりコンスタントに上演され続けているミュージカルの金字塔。オリジナル演出での公演は今回で最後ということもあり、注目を集めている。作品は19世紀のフランスの動乱期を舞台に、苦しい生活を強いられる民衆や革命に燃える若者たちなどの姿を描いた群像劇。どん底の生活に耐えながらも、「夢見た明日はきっと来る」と信じて生きる人々の姿が多くの感動を呼んでいる。

会見には、マダム・テナルディエ役で出演する仙台出身の森公美子も出席。友人を今回の震災で亡くしたという彼女は、「この舞台を今やるのは重いな、と思ったのですが、(地元の)みんなが『バスが通ったから観にいくよ』と言ってくれて、やろう、と思いました。やっぱり私たちの仕事は、芝居を通してみなさんに元気を与えることなので、今この舞台で、この作品で何か力をあげられれば」と涙ながらに心のうちを語った。

    ミュージカル『レ・ミゼラブル』開幕
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【演劇ニュース】

舞台『おもいのまま』の製作発表が4月7日、都内で行われ、主演の石田えりをはじめ、佐野史郎、音尾琢真、山中崇ら出演陣と、演出の飴屋法水が会見に出席した。作品は石田のアイデアをもとに、中島新が書き下ろした新作。演劇界、美術界と多方面で活躍する鬼才、飴屋法水が演出・美術・音楽デザインを担当する。

高級住宅街に住む、裕福な夫婦の家を訪れたふたりの雑誌記者。記者たちは、殺人事件の取材と称して家へ上がりこみ、室内を物色。夫妻のプライベートにも踏み込んで、やがて夫妻の秘密に迫っていく。夫妻役を演じるのは、今回が舞台初共演となる石田えりと佐野史郎。

「どうして自分の人生にこんなことが起こるんだろうか。そんなきつい状況の中で、残されたわずかな自由をどう受け止め、どう行動すべきなのかがテーマ」と語る石田えり。作品の企画発案者として、「脚本家も飴屋さんも佐野さんも、ひとりひとりに、ぜひお願いしたいと声をかけさせていただいた」と話しながら、才気あふれる個性派たちを前にして「一見すると、あんまり成功しないんじゃないか、という顔ぶれですけど」とジョークを飛ばす。それでも「ほんとに"この人がいい"と思った人だけでやっていくと、はたしてどうなるのかという興味があった。みなさんの力をいただいて、演劇の新たな可能性が開けるようなものができたら」と意気込みを語った。


   会見より。写真左から、山中崇、佐野史郎、飴屋法水、石田えり、音尾琢真
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